このページの先頭です このページの本文へ

ここから本文です

現在位置:

さかさまつ毛、さかまつ毛(眼瞼内反・睫毛内反、睫毛乱生)

さかさまつ、さかまつ眼瞼内反がんけんないはん睫毛内反しょうもうないはん睫毛乱生しょうもうらんせい

Trichiasis (Entropion, Inward growing eyelash, Irregular growth of the eyelashes)

わからない言葉があったら、文字をなぞって検索できます。詳しくはこちらをご覧ください。

どんな病気か

 本来、外向きに生えて角膜かくまく(黒眼)には触れない睫毛しょうもう(まつ毛、図5)が、内向きに生えて角膜に当たり、角膜に傷をつくります。



原因は何か

 まつ毛が角膜方向を向く原因には、まぶた自体が内向きにまくれ込んでいる眼瞼内反と、まぶたには問題なく、毛根からのまつ毛の生え方がいびつで角膜側を向く睫毛乱生とがあります。

 眼瞼内反には、先天性のものと加齢性(老人性)のものが多く(図6図7)、いずれもまぶたの皮膚の過剰やたるみ、皮下の筋肉の筋力低下などによるものです。先天性のもので、まぶたの内反の程度が軽く、皮膚や皮下脂肪が過剰なため、まつ毛の生える方向が内向きである場合、とくに睫毛内反と呼ぶことがあります。

 また、これらのほかに、炎症などの結果、まぶたが変形して起こる瘢痕性はんこんせいのものや、まぶたがけいれんして起こるものなどもあります。いずれも、ひと並びのまつ毛全体が角膜方向を向くので、多くのまつ毛が角膜に当たることになります。

 一方、睫毛乱生は眼瞼縁炎がんけんえんえんなど、まつ毛の毛根部の炎症によって引き起こされることが多く、角膜に当たるまつ毛の数は1本のみの場合から多数の場合までいろいろです(図8)。


症状の現れ方

 乳幼児では瞬目過剰しゅんもくかじょう(まばたきが異常に多い)、羞明しゅうめい(光を異常にまぶしがる)、結膜充血(眼が赤い)、眼脂がんし(目やに)、流涙りゅうるいなどを起こします。小児、成人では以上に加え、異物感、痛みなどを訴えます。



検査と診断

 眼科外来での診察で、まぶたの形状、まつ毛が角膜に接触していること、角膜の傷の程度などを診断します。常時まつ毛が角膜に接触している場合のほかに、眼球運動やまばたきの強さ次第で、まつ毛が角膜に接触する場合があります。


治療の方法

 先天性の眼瞼内反・睫毛内反の場合、成長とともに1歳前後で自然に治ることが多いので、それまでは抗生剤の点眼などで様子をみるのが普通です。2歳以上で治らない場合、さらなる成長に伴い自然治癒することも期待できますが、症状の強さ次第では手術を考えます。

 加齢性の眼瞼内反では、まつ毛を抜くと一時的に症状は改善しますが、またまつ毛が生えると同じことの繰り返しになります。また、抜くにしても、ひと並びのまつ毛全体を抜く苦痛も決して軽くはありません。手術して治すほうが効果的です。

 睫毛乱生でも、まつ毛を抜くと一時的に症状は改善しますが、まつ毛が生えるとやはり同じことの繰り返しです。抜く本数が少なくても、繰り返せば炎症を引き起こしたり、さらに太いまつ毛が生えてくる場合もあります。

 きちんと治すには手術が必要で、睫毛電気分解(まつ毛の毛根を電気の針で焼く)や冷凍凝固、また内反症手術に準じた手術などが行われますが、簡単には治らない場合もあります。


病気に気づいたらどうする

 同様の症状でも結膜炎眼瞼縁炎などの場合もあるので、早めに専門医を受診してください。


執筆者(敬称略):森 秀夫

  • :画像ページに移動します。

初診に適した診療科

出典:六訂版 家庭医学大全科

発行:株式会社法研

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

執筆者一覧を見る

キーワードで探す

本文はここまでです このページの先頭へ