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多汗症・腋窩多汗症

多汗症・腋窩多汗症

たかんしょう・えきかたかんしょう

多汗症・腋窩多汗症

汗をかくのは人間の身体に不可欠な生理現象ですが、体温調節に必要な量を超える汗が出て、日常生活に支障をきたす状態を多汗症といいます。そのなかでもワキから汗が多く出る状態を腋窩多汗症(えきかたかんしょう)といいます。
腋窩多汗症は社会的な活動範囲の広い若年・中年世代で有病率が高く、仕事や社交、身体的活動、レジャーなどの日常生活および社会生活において制限があるばかりでなく、心理的また精神的苦痛をきたす疾患とされています。
重度の腋窩多汗症になると、以下のことが気になるようになり、日常生活に影響を及ぼします。

  • ワキの汗に注目されそうだから人前には出たくない
  • 周囲の目が気になって、学業(仕事)に集中できない
  • 汗のにおいが周囲に不快感を与えているのではないかと心配するあまり、 人間関係がうまくいかない
  • 服に汗染みができて人目が気になる
  • 常にタオルを持ち歩いたり、一日に何度も制汗剤を塗ったり、シャツを着替えたりする手間が大変
  • 緊張すると汗が出はじめ、意識するともっと出る

こんな人は腋窩多汗症の可能性が!

多汗症は明らかな原因が存在しない「原発性多汗症(げんぱつせいたかんしょう)」と何らかの病気や使用している薬などが原因となる「続発性多汗症(ぞくはつせいたかんしょう)」に分けられます。

原発性多汗症・続発性多汗症

以下の基準にあてはまる場合、原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)と診断される可能性があります。

  • 原因不明の過剰なワキの汗が半年以上前から続いている
  • さらに、以下の6項目のうち2項目以上に当てはまる
  • 両ワキで同じくらい多くの汗をかく
  • ワキの汗が多いため、日常生活に支障が生じている
  • 週に1回以上、ワキに多くの汗をかくことがある
  • このような症状は25歳以前にはじまった
  • 同じような症状の家族・親戚がいる
  • 眠っているときはワキの汗がひどくない

腋窩多汗症は、医療機関で治療を受けることができる病気です。近年新しく保険適応が可能になった治療法もあり、治療を受けやすい環境も整ってきたといえます。

腋窩多汗症の治療法

皮膚科、形成外科、麻酔科などが初診に適した科とされています。皮膚科はその中でも一番多い受診先です。
腋窩多汗症はさまざまな治療法があり、重症度や治療の段階に応じて治療法を選びます。一般的な治療法は以下になります。

塗り薬(外用薬)
塩化アルミニウムなどを有効成分とする薬を、ワキの下に塗ります。毎日塗布を続けることで、徐々に効果があらわれます。
イオントフォレーシス
水道水などに微弱な電流を流し、汗の多い部位をひたす治療法です。通常は手のひらや足の裏の多汗症に対して用いられます。
注射薬(ボツリヌス毒素注射)
ボツリヌス菌がつくる天然のたんぱく質を有効成分とする薬をワキの下に注射します。1回注射すると効果が4~9か月持続するので、年に1~2回程度の治療で汗を抑えることができます。
飲み薬(内服薬)
抗コリン薬や漢方薬が多汗症の治療薬として承認されています。塗り薬や注射薬と異なり、広い範囲に効果を及ぼすことが特徴です。
手術
日本皮膚科学会による治療指針(診療ガイドライン)では、塗り薬・イオントフォレーシス・注射薬が効かない場合や、これらの治療を実施できない場合に試みてよい治療と位置づけられています。神経を切断する手術などがあり、実施する際は、事前に医師から十分な説明を受ける必要があります。
その他
神経ブロック、レーザー療法、精神(心理)療法などがあります。

ほかの病気や使用している薬の影響などでワキや全身に多量の汗をかくこともあります。その場合は原因となる病気を先に治療する必要があります。

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